2008年 09月 08日
I'm home!ただいま15 |
落ち着いてものが考えられるほどほとぼりも醒めてきて、こんなことを考えているところだ。
昨日、旅の仲間とスパニッシュディナーの夕べを開いた。メニューはパエジャとトルティージャあとは省略で鳥のバルサミコ煮込み、ひさしぶりのスペイン談義に花が咲いた。写真の交換やなんかも行われて、自分がどのように見えているかが分かっておもしろいと思った。そのことはまた扱うことにして、自分の感じたモンモンを書き付けておくことにする。
仲間の皆さんに22年前のアルバムを見せていて分かったのだが、カンデラリオの小さな教会のことはすでに書いたけれどこの2枚の写真もまた興味深いのでしっかり見てください。
教会の写真もそうだったけど、偶然同じところが面白いと思って撮ったのだけれど、上の写真は現在のものです。白黒のコントラストも草も手入れも行き届いてとてもいいでしょう。昔のは、柱や梁が朽ちかけて漆喰のメインテナンスも行き届いていないのが分かります。
昔はニワトリがはだしで駆け回っていたし、家々のドアの奥からは家畜たちの鳴き声や排泄の臭いがそこはかとなく漂っていたっけ。スケッチしていると、一軒の家から突然豚の一群が放たれて、壁の袖につま先立ちしてやり過ごしたりしたのを思い出す。日本の四半世紀もものすごい変化なんだから、変わってしまうのはいたしかたないと思う。
それからこんなことも気にかかっている。ロマネスクの宝庫ボイ谷を訪ねて、サントクリメント教会のフレスコ画「全能のキリスト」(アップ済み)をフラッシュをたいて撮り放題できるのは、本来そこにあったフレスコ画がバルセロナのカタルーニャ美術館に持ち去られているからなのだ。もちろん本物は撮影禁止。高松塚古墳の壁画の顛末を考えるとそれは正しい選択だったのかもしれないが、村人も旅人もコピーを拝んでいるというわけで、釈然としない。
マドリッドの最後の日、ぼくは一人でソローヤ美術館へ行った。タクシーの運ちゃんに「マドリは暑いね、北の方は涼しかったよ。」と話しかけたら「北はね。いいね。ガリシア地方もいいよ。海の物もおいしい。」と頑張りだした。いろいろ話は広がって、「マヨルカ島は?」と水を向けたら「住んでるのはみんなドイツ人さ。」と吐き出すように言った。もともと、太陽を求めて、地中海の海岸沿いは英国やドイツ人たちの別荘が多いと聞かされてきたけど、マヨルカにはドイツ人のスーパーや店が並ぶほど多いのだそうだ。そのことを在住の方に聞いてみると否定はされなかった。ぼくらの訪ねたピレネーの山中にもドイツ人のコミュニティーはたくさんできているという。
スペインはいいところだからぼくだって住んでみたい夢を見る。外国人がやたら増え続けることをとやかく言えないけど、ちょっとさびしい。
昨日、旅の仲間とスパニッシュディナーの夕べを開いた。メニューはパエジャとトルティージャあとは省略で鳥のバルサミコ煮込み、ひさしぶりのスペイン談義に花が咲いた。写真の交換やなんかも行われて、自分がどのように見えているかが分かっておもしろいと思った。そのことはまた扱うことにして、自分の感じたモンモンを書き付けておくことにする。
仲間の皆さんに22年前のアルバムを見せていて分かったのだが、カンデラリオの小さな教会のことはすでに書いたけれどこの2枚の写真もまた興味深いのでしっかり見てください。
昔はニワトリがはだしで駆け回っていたし、家々のドアの奥からは家畜たちの鳴き声や排泄の臭いがそこはかとなく漂っていたっけ。スケッチしていると、一軒の家から突然豚の一群が放たれて、壁の袖につま先立ちしてやり過ごしたりしたのを思い出す。日本の四半世紀もものすごい変化なんだから、変わってしまうのはいたしかたないと思う。
それからこんなことも気にかかっている。ロマネスクの宝庫ボイ谷を訪ねて、サントクリメント教会のフレスコ画「全能のキリスト」(アップ済み)をフラッシュをたいて撮り放題できるのは、本来そこにあったフレスコ画がバルセロナのカタルーニャ美術館に持ち去られているからなのだ。もちろん本物は撮影禁止。高松塚古墳の壁画の顛末を考えるとそれは正しい選択だったのかもしれないが、村人も旅人もコピーを拝んでいるというわけで、釈然としない。
マドリッドの最後の日、ぼくは一人でソローヤ美術館へ行った。タクシーの運ちゃんに「マドリは暑いね、北の方は涼しかったよ。」と話しかけたら「北はね。いいね。ガリシア地方もいいよ。海の物もおいしい。」と頑張りだした。いろいろ話は広がって、「マヨルカ島は?」と水を向けたら「住んでるのはみんなドイツ人さ。」と吐き出すように言った。もともと、太陽を求めて、地中海の海岸沿いは英国やドイツ人たちの別荘が多いと聞かされてきたけど、マヨルカにはドイツ人のスーパーや店が並ぶほど多いのだそうだ。そのことを在住の方に聞いてみると否定はされなかった。ぼくらの訪ねたピレネーの山中にもドイツ人のコミュニティーはたくさんできているという。
スペインはいいところだからぼくだって住んでみたい夢を見る。外国人がやたら増え続けることをとやかく言えないけど、ちょっとさびしい。
by otebox
| 2008-09-08 20:58
| 外国ネタ
|
Comments(2)
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cazorla at 2008-09-10 08:00
うちの村に住んでるドイツ人は 村の半分持ってると言われてる。
もちろん嘘だけど 二十五年前に来て かなり買ったらしい。
テネリフェで 飛行機が飛ばなくて しゃーなく泊まったドイツ人ホテル。
まずかった。 イベリアが払ってくれるのだけど さすがに食べられなくて外で食べました。
でも ドイツ人が祖先っていう人は かなり住んでます。アンダルシア。十八世紀かなんかに飢饉があって かなり死んだ時に カトリックのドイツ人のみ 受け入れたそうです。 だから ドイツ人だっ て顔のスペイン人がいっぱい。
もちろん嘘だけど 二十五年前に来て かなり買ったらしい。
テネリフェで 飛行機が飛ばなくて しゃーなく泊まったドイツ人ホテル。
まずかった。 イベリアが払ってくれるのだけど さすがに食べられなくて外で食べました。
でも ドイツ人が祖先っていう人は かなり住んでます。アンダルシア。十八世紀かなんかに飢饉があって かなり死んだ時に カトリックのドイツ人のみ 受け入れたそうです。 だから ドイツ人だっ て顔のスペイン人がいっぱい。
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otebox at 2008-09-10 22:27
cazorlaさん、なるほどね。さまざまな歴史を引きずって今日はあるってわけですね。それにしても美しげなよい環境の所に決まって外国人のテリトリーというのはなんか悲しい。
食はスペインにあり。イタリアも一押し。しっかりした味付けの料理たちには本当に感動しました。ドイツ人ホテルの失望はよく分かります。
食はスペインにあり。イタリアも一押し。しっかりした味付けの料理たちには本当に感動しました。ドイツ人ホテルの失望はよく分かります。