2018年 11月 17日
ムカシガタリのおっさん |
自戒
今日はかねてから声をかけてもらってたS町の「老人会秋の集い」に行ってきた。『昔語り』をと所望されてのこと。
いただいてた予定では30分ほどの出番だったけど、すこしは多めに用意して出向いた。会長のGさんは前に僕の舞台を見に来て出し物の幾つかをリクエストしてくれるほど入れ込んでいただいてるのが分かって嬉しいかぎり。今日も今日とて「アンコールしますからね。」なんて言ってくれる。こんなときはやっぱ全力で応えないとね。
初めは自己紹介。「50年ほど昔のことになりますが、ここは私の新任の地でして…。」なんて僕自身の昔を「枕」にしながら、「お耳の不自由な方がいらしたら、声のトーンと座る位置も考えます…。」と会場を見回すと、既にGさんの配慮が利いていて最前列にお座りだった。
一つ目の話はこの地域で語られていた「柘榴の狐」、人のよい嫁さんを助けてくれる狐のはなし。
二つ目も狐つながりで、お隣の山城町に残っている「子守りの灯」。やっぱり狐に救われるはなし。
三つ目に歌舞伎十八番の「外郎売」をかけたのだが、出だしで噛んでしまった。どうしたことか練習の時でも滅多にないことなのでかなり焦った。相手に合わせてゆっくりと丁寧にとの思いが強すぎて裏目に出たのだった。「『ういろう』飲んだら?」なんていう掛け声にも背中を押されてその後、早口言葉のトコロに戻ったら最後までノンストップだった。やれやれ。おかげでみなさんに多めの拍手をもらったよ。
四つ目は「沙石集」から「正直の徳」を。国守さまが欲張り商人をとっちめるはなし。
そして五つ目は「ばあさの極楽」。もともとアンコールにするはずだったが、なぜか知らんぺらぺら続けてしまった。
今日の聴き手は頻繁にお話を聞く機会もなさそうにもかかわらず聞き上手だった。30人程の会場で、ぐるっとお顔を見回し、反応を伺いながら引っ張ったり端折ったり、僕自身にみなさんを惹き込んでることの心地よさがあった。気持ちよく自分の掌に乗せることができた。
そこまでやるともう時間は過ぎていたのだけれど、会長Gさんの声がかかって六つ目に突入した。
「鳥呑み爺さ」は僕自身の十八番でテンポよく終えることが出来た。
9月から今日まで3つの機会に演じたが、今日が自身にとって一番の満足度だった。
華桜会の皆様お招きいただき、お聞きいただき、まことにありがとうございました。
明日は高校の同窓会。またきっと、いっぱい喋っていることだろう。
by otebox
| 2018-11-17 21:58
| 独り言
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Comments(4)
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saheizi-inokori at 2018-11-17 23:56
凄いなあ、声を出すって大事だなどと若い頃は意味不明なことを本気で考えている私です。
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otebox at 2018-11-18 07:48
> saheizi-inokoriさん
昨日は数少ないhitでした。一週間前に「おはなし1〇8」の10周年でやったのも客の評価が高かったので二塁打ぐらいだったかな。なかなかホームランとは参りませんが楽しかったらイイんです。
昨日は数少ないhitでした。一週間前に「おはなし1〇8」の10周年でやったのも客の評価が高かったので二塁打ぐらいだったかな。なかなかホームランとは参りませんが楽しかったらイイんです。
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コロママ
at 2018-11-18 14:27
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ご活躍されていますね。わが地域でも とても好評でした。最近 言葉がつまったり もつれたり・・・ 尊敬します
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otebox at 2018-11-18 18:17
> コロママさん
高木の会ではたいへんお世話になりありがとうございました。あの助走があったから桜ヶ丘の余裕が生まれたのだと感謝です。(噛んだけどね。これは相手に合わせてゆっくりを心掛け過ぎたせいだと思っています。)もっと精進いたします。
高木の会ではたいへんお世話になりありがとうございました。あの助走があったから桜ヶ丘の余裕が生まれたのだと感謝です。(噛んだけどね。これは相手に合わせてゆっくりを心掛け過ぎたせいだと思っています。)もっと精進いたします。