2011年 12月 01日
リップサービス |
登ちゃんのピースギャラリーに行ってきた。今かかってる展示が終わりに近付いているからだろう、電話をくれたのだ。去年まで宮守の当番だったからぼくもこういった種類の浄衣を着る機会はあったけど、まあ一般受けはあまりしなさそう。
白無地の布衣ではなく美しい文様の狩衣の並ぶ吉田装束店「有職故実」吉田恒展だったが、ヴィトンだかグッチだかのマークを文様にさりげなくとりいれてみたり、彩りの豊かさで華やかさが際立っていたり、作り手の熱意が伝わってきた。話していると、京都では(京都じゃなくてもかな)飛ぶ鳥を落とす勢いの狂言師集団「大蔵流」との繋がりも分かってきた。そりゃあいいわ。この衣装だと舞台栄えがする・・・と納得だった。
大蔵流といえば、ぼくは20代30代の若かった時に年4回の演習会に必ず顔を出していたのだ。そう観世会館でのリッチな気分はいまも覚えている。千作はまだ先代のおじいちゃんで、人間国宝の千作はまだ千五郎を名乗っていた。ぼくはその頃から千之丞の「へそまがり」が気に入ってた。彼はぼくら教職員の組合にも繋がる革新性をもってたえず挑んでいたのだ。好きだったなあ。
TANADAギャラリーには数人がいて 居合わせた外国人に衣装を着せてみせるようなサービスもやってた。
ぼくはその後オーナー夫人に誘われて、隣室でお茶をいただくことにした。
先ほどの外国人も同席したのでべらべら喋っていると、彼ニック(学校のAETで、近くに住んでる)が「あなたは日本人でしょう、男はたいがいシャイで仏頂面してるものなのにどうしてそんなに話せるの?」と聞くから、ぼくにスイッチが入ってしまった。
戦後すぐに生まれた団塊世代がアメリカ文化をいかにして呼吸し、今に至ったかを次から次に思いつくまま喋りまくり、最後にはポールアンカのDIANAをひとくさりアカペラで唄いきってしまった。それだけやない、わてはスペイン語もフランス語もしゃべりまっせ。
などなど軽いジイサンのリップサービスは止まらなかったのでありました。本日の話題から大きくそれてますけど、ぼく流に言うと「That's Okay. I always lose my line of thought.」ということに・・・おあとがよろしいようで・・・
白無地の布衣ではなく美しい文様の狩衣の並ぶ吉田装束店「有職故実」吉田恒展だったが、ヴィトンだかグッチだかのマークを文様にさりげなくとりいれてみたり、彩りの豊かさで華やかさが際立っていたり、作り手の熱意が伝わってきた。話していると、京都では(京都じゃなくてもかな)飛ぶ鳥を落とす勢いの狂言師集団「大蔵流」との繋がりも分かってきた。そりゃあいいわ。この衣装だと舞台栄えがする・・・と納得だった。
大蔵流といえば、ぼくは20代30代の若かった時に年4回の演習会に必ず顔を出していたのだ。そう観世会館でのリッチな気分はいまも覚えている。千作はまだ先代のおじいちゃんで、人間国宝の千作はまだ千五郎を名乗っていた。ぼくはその頃から千之丞の「へそまがり」が気に入ってた。彼はぼくら教職員の組合にも繋がる革新性をもってたえず挑んでいたのだ。好きだったなあ。
TANADAギャラリーには数人がいて
ぼくはその後オーナー夫人に誘われて、隣室でお茶をいただくことにした。
先ほどの外国人も同席したのでべらべら喋っていると、彼ニック(学校のAETで、近くに住んでる)が「あなたは日本人でしょう、男はたいがいシャイで仏頂面してるものなのにどうしてそんなに話せるの?」と聞くから、ぼくにスイッチが入ってしまった。
戦後すぐに生まれた団塊世代がアメリカ文化をいかにして呼吸し、今に至ったかを次から次に思いつくまま喋りまくり、最後にはポールアンカのDIANAをひとくさりアカペラで唄いきってしまった。それだけやない、わてはスペイン語もフランス語もしゃべりまっせ。
などなど軽いジイサンのリップサービスは止まらなかったのでありました。本日の話題から大きくそれてますけど、ぼく流に言うと「That's Okay. I always lose my line of thought.」ということに・・・おあとがよろしいようで・・・
by otebox
| 2011-12-01 14:00
| アート&クラフト
|
Comments(5)
Commented
by
otebox at 2011-12-01 22:40
「このあたりに住まいいたすものでござる。今日はなにかと用あって都へ参ろうと存ずる・・・。太郎冠者おるかやい。」
ああ懐かしい!なんて贅沢な時間だった事。茂山社中の皆様方が入れ替わり立ち代わり解説付きで狂言を、毎回3作品ほど演じておられたのでした。
今の若手にも可能性を感じますけど、もう孫の世代ですからねえ。その昔、ちょっとキイの高い千之丞さんの声がぼくには心地良くて、とても上質な時間を楽しむことができました。
ああ懐かしい!なんて贅沢な時間だった事。茂山社中の皆様方が入れ替わり立ち代わり解説付きで狂言を、毎回3作品ほど演じておられたのでした。
今の若手にも可能性を感じますけど、もう孫の世代ですからねえ。その昔、ちょっとキイの高い千之丞さんの声がぼくには心地良くて、とても上質な時間を楽しむことができました。
0
Commented
by
めい
at 2011-12-02 20:28
x
装束展:面白い企画ですね。衣装の真っ直ぐな線に美を感じます。
私も茂山家のファンです。
昔,千之丞さん演出の作品に出演したことがあります。
その時,前の千作さんにもお会いしました。素敵な方でした。
今の千作さんも素晴らしい方です。
千之丞さんが亡くなって寂しくなりましたね。
孫の童司さんは,千之丞さん似の明るい声の素敵な狂言師になりました。
脈々と受け継がれていく伝統の力に惹かれます。
oteboxさんの好奇心は素晴らしいとおもいます。めい
(※昨日のコメントを見て,名前の間違いに気が付きましたので,修正させていただきました)
私も茂山家のファンです。
昔,千之丞さん演出の作品に出演したことがあります。
その時,前の千作さんにもお会いしました。素敵な方でした。
今の千作さんも素晴らしい方です。
千之丞さんが亡くなって寂しくなりましたね。
孫の童司さんは,千之丞さん似の明るい声の素敵な狂言師になりました。
脈々と受け継がれていく伝統の力に惹かれます。
oteboxさんの好奇心は素晴らしいとおもいます。めい
(※昨日のコメントを見て,名前の間違いに気が付きましたので,修正させていただきました)
Commented
by
asiax at 2011-12-02 22:11
こちらのギャラリー、展示手法がいいですね。
私も部屋にアジアの布を飾っているのですが、こうして上から吊るすのもいいかな、と思ってます。
それにしても otebox さん、すごすぎます。
英語にスペイン語にフランス語、さらにアカペラも。
他にも、ものづくりや農作物づくり、伝統芸能などなど、世界観がほんとに広いです。
私も部屋にアジアの布を飾っているのですが、こうして上から吊るすのもいいかな、と思ってます。
それにしても otebox さん、すごすぎます。
英語にスペイン語にフランス語、さらにアカペラも。
他にも、ものづくりや農作物づくり、伝統芸能などなど、世界観がほんとに広いです。
Commented
by
otebox at 2011-12-03 00:25
めい先生の方こそ千之丞さんの演出作品に出演(!)すごいです。108かて、狂言の一節だけうなっても発声のトレーニングになりますね。一度やっていただこうかな。
千之丞さんや梅原猛さん(彼は私の大学の哲学の教授でした)のスーパー狂言の定評は高いですが、何と言っても雲の上の方・・・何事も楽しんでやっておられたような「達観」の境地は畏れ多い。でも、観て焼き付けた感動はたしかに心の内にしまってあると思っています。
千之丞さんや梅原猛さん(彼は私の大学の哲学の教授でした)のスーパー狂言の定評は高いですが、何と言っても雲の上の方・・・何事も楽しんでやっておられたような「達観」の境地は畏れ多い。でも、観て焼き付けた感動はたしかに心の内にしまってあると思っています。
Commented
by
otebox at 2011-12-03 00:30
asiaxさま、いらっしゃいマセ。軽いジイサンのことばを真に受けちゃいけません。楽天的なわたしは10喋って1通じたら話せてよかったと思う人なんです。
でもラテン系の国は人がアツいですから辞書なしで歩く事にしています。本には尋ね方は書いてあっても、相手の返答まで書いてありませんから。
でもラテン系の国は人がアツいですから辞書なしで歩く事にしています。本には尋ね方は書いてあっても、相手の返答まで書いてありませんから。